天地がほの暗いとき
鏡の中に入ったピエロ
あれからずっとその中に
夏の風が秋の姿をそっと見せる時
お前は出てくるのだろうか
緑濃き夏の日
陰影の隈取りを付けて草も木も輝く
遙か草原を渡りくる微かな風に
ときめく鼓動を押さえ
陽光の中に歩みを止めその時を伺う
さしもの蝉の声も今は少なく
遙か頭上を白雲の漂う
流れるは雲、流れるは時、
永遠の時の流れを頭上に仰ぎ
去りゆく己の姿を忍
名も無き夏草の青き葉がほのかに揺れ
残光の中に木々の葉が赤く染まり
身のきりきりと大地に突き動かされ
思念をその中に置き去り
黙然と歩む
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'03年9月6日