紫陽花

路傍に咲いた紫陽花、あなたは眺めているだろうか。
雨が歩道を濡らし、歩いてきた足跡を流す。
雨に濡れる紫陽花があなたの面影に誘う。
木陰で鮮やかに咲いた紫陽花が、風に吹かれて私を誘う。
柔らかく優しく美しく。
そんな風にあなたは私を誘う。
紫陽花はいつもそこに咲いている。
心寄せ眺めるその日々は胸躍る日々。
いつもそばに眺めている幸せな日々。

時は地球の自転とともに流れ、
時の移ろいは色あせる日。
そして年老いた私。
紫陽花はいつもそこに咲いている。
柔らかく優しく美しく。
私はただ声をかける、こんにちは、さようならと。
そして祈る、
紫陽花が何時までもそこに咲いているように。

時の移ろいは地球の自転とともに進む。
さようなら、又いつかそこに綺麗な花を咲かせて。
今度生まれてくるとき,私はあなたの傍らに咲いていたい。


'11年8月
次へ(愛しき人/雨の日)

詩集・目次